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  •   暑さに思わず寝転がり、ふっと畳やござの香りと感触に涼しさを覚える、夏の日の思い出。柳川を初めとする筑後地方は、その原料となる「い草」の栽培が古くから盛んにおこなわれてきました。寒い冬に水田に苗を植え、真夏に刈り取るという生産の厳しさと、輸入ものに押され、今ではその生産も減ってはいますが、吸湿と放湿性に優れてこしがあり、年月で艶を増していく国産い草の畳やござが、今、再び見直されています。
  •  中でも、県の無形文化財にも指定されている「掛川織」という花ござの逸品は、400年あまり続く筑後地方の伝統工芸として知られ、柳川には、数は少なくなりながらも、伝統を守り抜く染めや、織りの工場があり、年季の入った織機の機音が街角に響きます。
  •  掛川織りは、厳選され径のそろった長い「い草」と太い綿の経糸を使い、大きな織り目と小さな織り目が交互に繰り返しながら紋様を織り出すことで、心地のいい弾力をもった厚みと美を兼ね備えた足触りのいいござとなります。1畳に多い物で5,000本近くの「い草」を使い、職人により丹念に織り込まれ、仕上げは、わずかないぐさの織り傷も見逃さず手直ししていく、磨きの作業。こうして香り高く、心地のいい花ござが生まれるのです。
  •  い草の本数や、色の順番で柄の印象は無限で、和洋を問わない色あいと柄いきを活かし、敷物だけでなく、寝苦しい夜をさらりと涼やかにしてくれる寝ござや、ミニ畳、コースターなど、暮らしを彩る小物も。手にとって、触れて、香りと織りの美を感じて欲しい、五感に響く柳川の名品です。




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  •   煙で燻された黒や赤の温もりのある肌。柳川市に唯一残る「蒲池焼」です。その歴史は、慶長9年(1604)、肥前佐賀の領主鍋島直茂公に仕えていた家長・彦三郎方親(まさちか)が、三潴郡蒲池村(現柳川市西蒲池)で、素焼きの土器を焼いたのに始まります。豊臣秀吉が名護屋城の陣中に、そのつくりを激賞して御朱印を与えられ、伏見城にも献上されていたといわれています。その後、筑後国主田中吉政公より「筑後国土器司役」の役職を授かり、窯を築き、元和7年(1621)に、立花宗茂公が藩主となると、その御用窯となりました。しかし、明治になり、廃藩とともにその支えを失い、廃窯となっていました。
  •  昭和48年、その幻となった蒲池焼に魅せられて柳川に移り住み、文献やわずかに残された破片などからその製法を再興したのが伊藤征隆氏。今では唯一の蒲池焼の土師氏です。低温で焼いた素焼き土器に、窯を粘土で密封すること7日間あまり、煙を吸い込ませ風合いをつくり出します。艶は、椿の葉で磨く仕上げによるもの。一切上薬を用いないため、その色あいは粘土の成分が生み出す、いわば偶然の美。そして、伊東さんが口伝の世界で途絶えていたものを試行錯誤の中で会得、再現していった紋様を生み出す技があいまって、蒲池焼は完成します。
  •  火に強い土器であるため、茶室で湯をわかす「風炉」として優れている蒲池焼。その静かで穏やかな佇まいから、数々の茶人、家元の目にとまり愛用され、平成23年には、英国大英博物館で開かれた裏千家の催しでも蒲池焼の風炉が使われました。
  • 戦国の世に見いだされ、一度は途絶え幻となりながらも蘇りし蒲池焼。その歴史を映す肌あいに、一度ふれてみてはいかがでしょう。

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  •  柳川には、江戸時代より神棚作りの歴史があります。八女地方の仏壇の木地師が作り始めたと言われ、神棚の随所に仏壇づくりの技法が見られます。木工の町として知られる大川市が隣にあり、木材が手に入りやすかったことや、城下町でお寺やお宮が多かったことから、宮大工が余暇に作ることが多く、戦前は25軒ほどの神棚店が市内にあったといわれていますが、戦後その数は6軒となり、今では九州でも柳川に2軒が残るのみとなっており、福岡県の特産工芸品に認定されています。
  • 柳川神棚は、天日で乾燥させた檜を裁断して部品を作り、組み立てていきます。
  •  神棚には、太宰府型、伊勢型、出雲型の3種類があり、福岡は太宰府天満宮があることから主に太宰府型が多く作られます。唐破風造りの屋根や、精密な格子戸は高級な雰囲気で、ヒノキの香りが心地よくふわりと漂います。
  •  100年の歴史を持つ古賀神棚店で神棚造りを担う、神具師の古賀國昭さんが思いつきで作り始めたという宝くじ入れ神棚は、当たったという報告の手紙が続々と届き、今や予約待ちが出るほど話題の神棚です。



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表紙スライドショーの写真のご紹介

8月・葉月
夏バテしそうな猛暑の夏、柳川温泉や灯り舟でゆつら〜っと柳川をお楽しみください。
干拓地の堤防約1kmに沿って打ち上がるスカイナイアガラが一番の目玉/夕暮れ時の掘割を乗り合いで川上りする灯り舟/子供も大人もみんなで水と戯れる夏の水まつりスイ!水!すい!/福岡伝統の掛川織りのござ/古賀神棚店の神棚作り/復活を遂げた蒲池焼


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