- 干満の差が最大6メートルに達する有明海。日本で最も干満の差が大きいと言われ、独自の生態系が育まれています。
- 満潮の時にはたっぷりの海水が流れ込み、漁港ではたぷたぷと海水が入る中で船が揺られる風景をみることができます。
- 反して、干潮の時には、一面に広がる潟の世界。暖かくなるとムツゴロウやハゼ、シオマネキと呼ばれている片方だけ大きなハサミをもつカニがひょっこりと顔を出し、舟は潟の上で列をなしています。
- 真っ青な空に、広がる干潟。真っ赤な夕日に染まる有明海。見飽きることのない海の姿に、心が洗われるようです。
- 雄大な景色を持つ有明海で獲れるは、メカジャやウミタケ、ワケノシンノス、クッゾコ、シャッパなど、有明海固有の幸が息づいています。
- 数億年前から姿が変わっていない「生きた化石」と呼ばれるメカジャは、エメラルドグリーンの色をした光沢のある見た目、口の中に入れると磯の香りがふわりと漂う柳川の人々も大好きな二枚貝です。みそ汁にしたり煮付けにしたり、食べ方もいろいろ。「ウンタケ(ウミタケ)の粕漬けは、うまかばい」と絶賛される、ウミタケは刺身や粕漬けで食べたり、酢みそをつけたりして食べます。干物は、軽く火で炙ると縮こまり、旨味が凝縮される一品。噛めば噛む程、味わい深いとなり、酒の肴にぴったりです。全国放送のテレビでも紹介された、「ワケノシンノス」はイソギンチャクのこと。専ら味噌煮や唐揚げで頂きます。魚屋に行くと袋に入った生のワケノシンノスが売られており、観光客にも人気の幸。
- 市内では、これら有明の幸を堪能できる料理屋や販売をしている魚屋さん、朝市などもあり、地元の人や観光客など、新鮮な海の幸片手に、たくさんの笑顔で溢れています。
- 独特の生態系を持って進化した有明海の魚介類には、それに伴った面白き漁法があります。有明海の伝統的な漁法の一つ「繁網(しげあみ)」は、澪筋(みおすじ)に杉の支柱をおろし船を固定します。潮流にのって移動する魚介類を、船の先端に広げた大きな袋網をおろし掬いあげる漁法です。網の中には、ウナギやワラスボ、シラウオなどが入ります。魚種にあわせて網の目合いや網の傾き具合をかえると言います。干満の差が大きい有明海の特徴を十分に活かし、魚の特徴や習性を踏む、達人の長年の経験によって行われる漁法なのです。
- 他にも、貝柱が美味で刺身や酢の物、粕漬けにされている2枚貝のタイラギの、ヘルメット式潜水器の漁法や、ウミタケを漁獲するウミタケねじり、また、干満差を利用した海苔の養殖やくもで網など、見ているだけでもわくわくする漁法がたくさん。タイミングが合えば、岸からその様子を見かけることもできます。
- 宝の宝庫、有明海。柳川で、有明海の恵みを堪能してみてはいかがでしょう。
柳川おでかけWeb
表紙スライドショーの写真のご紹介
5月・皐月
新緑美しい季節になりました。
海産物も農産物も豊富な時期、
食材探しにでかけてみませんか。
ひょっこり、潟の中からムツゴロウ。/沖端の水天宮、ずらりと並ぶお参りの列。/川に浮かぶ舞台が動きます。/水天宮、夜の雰囲気もまた面白し。/にぎやかな観覧客。/青々とした柳が揺れるお堀端。/麦秋の時期を迎えます。/ほっこりジャガイモも美味しい時期。