- 初代柳川藩主 立花宗茂公と、その妻誾千代姫君、宗茂公の義父、戸次道雪公 の三神を祀る三柱神社。その秋季大祭「おにぎえ」は、10月の初旬、3日間にわたり、山車が町中を練り歩く壮大な祭りで、その名が「大賑わい」に由来するといわれています。その山車は「どろつくどん」と呼ばれ、県の無形民俗文化財に指定されています。
- 御神幸行列で朱色の欄干橋を山車が駆け上がるさまは、迫力に満ちています。
- 山車から様々な面をつけて大きく身を乗り出した踊り手が、お囃子とともに独特の踊りを繰り広げます。天岩戸伝説に基づく奉納の舞にこめられているのは、人の心にある善悪や喜怒哀楽。お囃子の間の「シャギリ」という大太鼓と、銅鑼の激しいリズムが踊り手をさらに鼓舞し、五穀豊穣、天下泰平、家内安全を願います。
- 「どろつくどん」は江戸後期の文政9年(1826)に、三柱神社の遷座祭を祝うために奉納されたことに始まり、江戸の神田ばやしを習得した柳川の商人たち
- が、京都の祇園祭の山鉾を参考にして考案したといわれます。
- 夜に行われるおにぎえの大競演会は見ものです。
- 初日が三味線、太鼓で、女性たちがあでやかに舞う踊り山車、中日はどろつくどん。全ての町の山車が集合し、2人の般若の山車がギッシギッシと揺れる程の
- 荒々しい舞があったり、猿が山車下まで降りてきたりと、昼間と違う演出もみどころ。会場内は大勢の人で埋まり、囃子と囃子の間は大太鼓と銅鑼のみでドンド
- ン、カンカンと囃し立て、男達を鼓舞する「シャギリ」が繰り返され、会場は、その名の通り大賑わい。
- 2週間前から本格的に始まる祭りの練習の場所は、各町で昔から大切にされてきた寺院や神社。辺りが暗くなった頃、町内に太鼓や笛、銅鑼の音が響きます。
- 現在どろつくどんの山車を保有しているのは、保加町、蟹町、上町、京町三丁目、飛龍の5町。踊り山車は旭町、中町、辻町、京町一丁目、京町二丁目、西魚屋町、新町の7町で、毎年の当番山車があります。
- その最上部には御神体を祀り、行灯やダンダラ幕で飾り付けをします。御神体は、太陽を模した八咫烏(やたがらす)の裏に月を模した兎、鯉の滝登
- り、昇龍の3つがあり、町内によって違っています。囃子や銅鑼の音にあわせて動く舞も、舞い手次第。指先まで美しいどろつくどんの動きは、見ている人を飽きさせません。飾りや舞が山車によって違い、それぞれの山車にファンがいるといいます。まさに、はまるおにぎえ。
- 祭の後の余韻は、柳川に秋の訪れを告げます。
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表紙スライドショーの写真のご紹介
10月・神無月
柳川各地で秋祭り、お囃子や鉦の音が鳴り響く柳川の風景です。
奉納を終え、欄干橋をわたる「どろつくどん」/あでやかな衣装で町を練り歩く囃子山車/「どろつくどん」には多くのお面があります。優雅な踊りを披露する「おたふく」/独特の衣装で舞う稚児たち/太鼓を叩くだけでなく、舞うのが風流/重陽の節句は菊の節句とも呼ばれ、柳川ではおもてなしの心を大事にしたイベントが開催されます。/夜に行われる大競演会は幻想的なイベントです。/大競演会は、奉納時とはまた違った舞が見られます